真空管ヒートパイプ式 太陽熱温水器

太陽熱温水器の豆辞典

020太陽熱温水器は庭やカーポートなどに設置可能か?

基本的に太陽の熱を最も集めやすいのは、当然ながら一番太陽に近い屋根の上になります。しかし屋根の耐荷重や形状によって、どうしても屋根上に設置できないという場合もあります。

この場合、地上設置型にするか、もしくはカーポートなど少しでも高い場所に設置して集熱を行うことになります。ここで問題になるのが、地上であればどの位置に置くのが良いのか?そして、耐荷重的な問題で、カーポートの上に設置することは可能なのかということになります。

今回は、地上設置型の太陽熱温水器の設置場所についてご紹介します。

地上設置型の太陽熱温水器の設置場所

太陽熱温水器の集熱部は、屋根上であっても地上であっても南向きに設置することが基本となります。従って地上に設置する場合でも南に向かって設置しますが、当然、太陽と集熱部の間に障害物があってはいけません。南向きで、なおかつ建物や木といった障害物がない場所に設置してください。

またもう一つ重要な点があります。それは分離型であれば貯水槽、一体型であっても水道管へつなぐ配管の保温です。屋根上ほどではないものの、地上でも冬場などになると配管が凍結してしまう恐れがあります。そのため、配管には保温シートや凍結防止ヒーターをつけるといった凍結防止策を取るようにしてください。

しっかりとした凍結対策を取りたいという場合、工事が必要となりますが、配管を地中に埋めるという方法もあります。貯水槽から風呂場などへの配管も床下に埋めるようにすれば、凍結を防止することが可能になります。

カーポート上に太陽熱温水器を設置するには

カーポートは、車を雨や雪などから守るために作られたものです。上に何かを載せるという前提で作られていないため、基本的には耐荷重がそれほどあるわけではありません。
寒冷地などで、雪の荷重に耐えられるように作られているものもありますが、太陽熱温水器のように、一か所だけに荷重をかけるようなものを置きたいという場合は、必ず何かしらの補強が必要となります。
太陽熱温水器は、基本的に一体型よりも分離型の方が高額になる上、カーポートの補強工事にも費用がかかります。どうしてもそこ以外に設置する場所がないという場合は別ですが、庭などに設置する方が費用を抑えることができます。

カーポートに設置する際の注意点

最後に、屋根上や庭などに設置ができず、カーポート上に設置するという場合の注意点をご紹介します。それは建設業や不動産業の免許を持っている業者に依頼するということです。
カーポートの知識のみ、もしくは太陽熱温水器の知識のみしかない業者の場合、建築許可や集熱部の設置等でトラブルに発展する危険があります。可能であれば、どちらの知識も豊富な業者に依頼することが得策です。